日本では?


日本での運動療法における課題
乳がんでは過度に太ると再発リスクが上がるため、医師に運動するように言われる乳がんサバイバーは多いです。でも、病院にプログラムがあるわけではないため各自で何とかするしかなく、結果として運動をする人が多いとは言えなくなっています(ニュートン教授に教えていただいた資料には、海外でも同じ課題がおきていたとありました)。

それに、病院で運動を勧められても「がんのような“大病”をしたのだから運動なんてもってのほか」と家族に反対されたり、「運動が怖い」などと思う人もいます。手術後、家に帰ったらしばらくは寝て過ごすという人もいますし、ちょっとしたことも親が「いいから寝てなさい」と何でもしてくれるという人もいます。

しかし、こういった過度な養生が体力の低下や腕・足の可動域の減少、筋肉量の減少を招き、その結果、生活や仕事に支障を来して元の生活に戻れなくしているのです。

国立がん研究センターのがん情報サービスでは

日本では運動療法がまだガイドライン化されていませんが、国立がん研究センター がん情報サービスに米国対がん協会2012年ガイドラインのまとめ が掲載されています。
これによると、1週間で「150分以上の運動」と「2日以上の筋力トレーニング」が推奨されています。
本プロジェクトが目標にしているのも、そのような運動習慣です。